極彩色の死なない家【三鷹天命反転住宅】を体感
こんにちは!私のオンラインサロンでは、毎月みなさまと街歩きをする「街ぶら」企画があります。先日は三鷹天命反転住宅の見学をしてきました。
三鷹天命反転住宅
異彩を放つ極彩色の集合住宅。東京三鷹に、荒川修作とマドリン・ギンズ、今は亡き2人のアーティストが残した「三鷹天命反転住宅」があります。かねてより存在は知っていましたが伺ったことはありませんでしたので、オンラインサロンで貸し切りツアーを計画して、訪ねてきました。
写真から想像していたのは(テーマパークのような作りなんだろうなぁ)(平衡感覚を失うようなトリッキーな空間なんだろうなぁ)(色の洪水で落ち着かない部屋なんだろうなぁ)(でもそれがアートってやつってことなんだろうなぁ)・・・そんなふうになんとなく身構えていたんですが、実際に伺って空間を体験したらまっっっったく別の印象でした。
建築を見学というよりは「体感する」といったほうがしっくりきます。デコボコした床(←慣れたら実はとっても気持ちいい!)、14色を使った色彩の理論的視覚的効果、固定観念をぶち壊す収納の考え、家に対するアーティストの願いと深い哲学。めちゃくちゃぶっ飛びました。そう、確かにぶっとんだのですが、かといってトリッキーなアミューズメント空間なんかでは決してなくてきちんと「住宅」として成り立っているところが「やられた~!!!」という、幸福な裏切り感。ここに住みたい。いや、実際に住んでいる人がいるのです!(家賃16万~だそうだ)
9部屋あるうち、賃貸住宅として貸し出されているのは5部屋。現在すべて満室状態。残り4つのうち、2部屋は事務所利用で、もう2部屋はこうして見学をさせていただいたり民泊として利用しているというわけです。
三鷹天命反転住宅を、かつて瀬戸内寂聴は「極彩色の死なない家」と表現しました。極彩色はそのまま「カラフルな」という意味ですが、「死なない家」っていうのはどういう意味なんだろう?って思いますよね。三鷹天命反転住宅は、家の中でありながら執拗に高低差や傾斜があったりしますし、変なところにスイッチやコンセントが存在しています。間取りもクレイジーですよね。バリアフリーの考えと対局のところにある家です。それゆえに、体は反応し、機能が研ぎ澄まされます。足腰は鍛えられ、転ばぬよう全身に信号が送られます。ここは高齢者にこそふさわしい家だとアーティスト本人は言っていたそうですが、この家に住めば体は衰えず健康に長生きできるでしょうねと、親友の瀬戸内寂聴もそう思ったのでしょう。だから「死なない家」というわけです。
三鷹天命反転住宅の、想いと哲学、建築のおもしろさなどもう少し詳しい話はオンラインサロンで展開していきます。このような街ぶらを毎月おこなっていますので、よかったら皆様もぜひオンラインサロンにご入会くださいませ♪