【ザ・リッツ・カールトン大阪】の贅沢体験:ジョージアンスタイルが彩る至福のインテリア空間
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こんにちは。インテリアコーディネーターの三宅です!
一流ホテルのインテリアを見るのが大好きで、見学だけでなく、実際に宿泊してサービスを体験することも欠かせません。今回は、私が宿泊した【ザ・リッツ・カールトン大阪】の3722号室でのインテリアチェックをお届けします。上質な空間デザインと、細部にまでこだわったインテリアをじっくりとご紹介していきますので、どうぞお楽しみに!
ジョージアンスタイルのインテリア
今回ご紹介するのは、ザ・リッツ・カールトン大阪の3722号室。最上階に位置する角部屋で、2方向に広がる景色を楽しめる、スカイビューデラックスフロアのダブルルームです。ドアを開けた瞬間、視界に広がる廊下とその先の空間が、奥行きを感じさせ、自然と期待感が高まります!
【ザ・リッツ・カールトン大阪】のインテリアコンセプトは、18世紀英国の伝統的なジョージアンスタイル。ロビーから客室に至るまで、18~19世紀の美術品や絵画が飾られ、豊かさと上質さを感じさせる空間演出が随所に施されています。贅沢で洗練された空間が、まるで時を超えた旅に連れて行ってくれるような感覚を味わえますよ。
▶ジョージアン様式の特徴 ミニ知識
イギリス君主がジョージ1世・2世・3世(1714~1820)だった時期のインテリアスタイルを総称。
内訳としては、バロック様式・クイーンアン様式・チッペンデール様式・ゴシック様式、シノワズリ(中国趣味)様式までを含み、【ロココ期】とまとめることができる。
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ザ・リッツ・カールトンのベッドが特別な理由:マットレスの高さに注目!
ザ・リッツ・カールトンに滞在してまず驚くのは、ベッドのマットレスの高さです。一般的なホテルや自宅のベッドの高さは、床から約45~50㎝ほどの位置にマットレスの上端があるのが一般的ですが、ザ・リッツ・カールトンではその高さがなんと70㎝もあります!これは、通常のダイニングテーブルと同じ高さ。とても高く感じますよね。
この高さには理由があります。ただ単に豪華に見せるためではなく、ベッドに横たわっている状態でも外の美しい景色を楽しんでもらえるように、という細やかな配慮がなされているのです。滞在中は、ベッドの上からでも外の景色を存分に楽しみながら、リラックスしたひとときを過ごせます。
このようなデザインの細部にまでこだわり、ゲストに最高の体験を提供するのが、リッツ・カールトンならではのホスピタリティなのかもしれません。
チェスト(コモド)の前面と両脇が曲線を描いている形状は「ボンベ」と呼ばれ、ジョージアン様式の家具の特徴のひとつです。エレガントでデコラティブ!
家具はBAKER(ベイカー)社のものでした。BAKERはアメリカの超高級家具ブランドのひとつで、18~19世紀の伝統的なデザインを継承しています。やはりいい家具置いてるなぁ~!!!と思います。
細部に宿る美しさ:ザ・リッツ・カールトンのインテリアデザインに注目!
リッツ・カールトンの客室で目を引くのはその洗練されたディテールです。まず、建築巾木は高さ12センチ。クリーム色の柔らかい色合いで、ツヤのある塗装仕上げが上品さを引き立てています。
床には、カットタイプのカーペットが敷かれており、短めの毛足でありながらも、素足で歩いてもその緻密でしっかりとした感触が楽しめます。デザインも特徴的で、かわいらしいブルーのモチーフが規則正しく配置され、オリジナルのデザインが際立っています。
壁紙にも注目です。幅90センチのビニールクロスで、大きなストライプの中に細かいストライプと植物柄がさりげなく施されています。クラシカルな雰囲気を醸し出すこのデザインは、個人的にも大好きなスタイルです。
細部にまでこだわったインテリアデザインは、ゲストに特別な空間体験を提供するためのリッツ・カールトンの心配りが感じられます。
開口部やドア枠の見付(ミツケ)寸法・・・私はいつもこの部分迷うのですが、ザ・リッツカールトンのお部屋は8センチで統一されていました。これくらい太いと存在感があってゴージャスになりますね。
ワンアクションで快適!リッツ・カールトンのバーコーナーに注目
客室には、廊下にバーコーナーが設置されています。特に便利だと感じたのは、冷蔵庫と造作家具が金具で連結されていること。扉を二重に開ける必要がなく、ワンアクションで冷蔵庫にアクセスできる設計です。ほんの小さな工夫ですが、こうした細やかな配慮が、滞在を一層快適にしてくれますよね。
もちろん、冷蔵庫の中もチェック。高級ホテルの楽しみのひとつは、やっぱり冷蔵庫の中身をのぞくことです。各種飲み物やおつまみが揃っていて、まるで宝探しのような感覚です。ただ、ホテル価格なので実際に手を伸ばすことは少なく、ほぼ見るだけで終わるのが定番なのですが(笑)
贅沢な空間と洗練されたアメニティ:リッツ・カールトンのバスルームを体験!
バスルームは、贅沢な空間デザインが特徴です。白い大理石の床と壁には、美しいスジ模様がでた300角のタイルで統一されています。床は目地幅5㎜、壁は3㎜と、細部にまでこだわった施工が際立ちます。
洗面カウンターは高さ80㎝、使いやすいツーボウルタイプ。中央にあるゴールドのつまみ付きの引き出しは、実際に使えるのは2つだけで、他はFIXパネルになっています。シンプルで機能的なデザインが、上品な空間に溶け込んでいます。
アメニティは、イギリス王室御用達の高級ブランド『Asprey』。特にボディクリームは、香りがとても素晴らしく、リラックスした気分に浸れました。
さらに、タオルやバスローブも厚みがあり、吸水性も抜群。肌触りも心地よく、まさにラグジュアリーそのものです。今回一人で宿泊したにもかかわらず、バスタオル、フェイスタオル、ハンドタオルがそれぞれ3セット用意されており、バスローブも2枚もありました。こうした気配りが、滞在をさらに快適にしてくれます。
ちなみに、『Asprey』のアメニティやオリジナルのタオル・バスローブ類は、ロビーの売店でも購入可能なので、気に入ったアイテムはお土産として持ち帰ることもできますよ。
洗面台をはさんで、バスタブコーナーのほかにシャワーブースもありました。2人同時にお風呂入れるよ~みたいな?
シャワーブースの扉は、厚み9㎜のガラス。水勾配は・・・えっと、このくらい。
各部納まり、こんなかんじ。ガラス扉下端のクリアランスは20㎜逃げています。
さてバスタブ側のほうには、シャワーカーテンがついています。このシャワーカーテンがまた、とてもかわいいのです。ポールに通して取り付けた簡易的なバランス(上飾り)と、バスタブ内部側のカーテンと、バスタブ外側用のカーテンと・・・3パーツになっています。(伝わるかい?)
マニアックに行きます!窓回りデザインに注目
だんだん内容がマニアックになってきましたが、みなさんついてきてますか?(笑)次は、窓回りにフォーカスします。
ザ・リッツ・カールトンの窓には、ストライプの生地で仕立てられたスワッグバランスと、ボリューム感のあるドレープカーテンが飾られています。ただし、このドレープカーテンはダミーで、実際には開閉できません。裏側を見るとよく分かるのですが、カーテンレールは4本走っており、手前の2本は飾り用のバランスとダミーのドレープ用に使われています。
実際に開閉するのは、奥側の遮光カーテンとレースカーテン。遮光カーテンは、モアレ模様の生地に裏地をつけた2枚仕立てで、しっかりと光を遮る設計です。さらに、カーテンを束ねるタッセルは非常に大きく、鉄板のような素材でしっかりとホールドされています。
そして、驚くべきはこれらすべてが電動式になっていること!カーテンの操作はベッドサイドのチェストと連動していて、一見普通のチェストですが、取っ手を引くと隠された操作パネルが登場します♪こうした隠れた仕掛けが、リッツ・カールトンらしい遊び心と快適さを感じさせますね。
統一された美しさ:リッツ・カールトンの額縁や鏡の高さに注目
リッツ・カールトンの室内には、いくつかの場所に額縁や鏡が飾られていますが、そのすべてが床から140㎝の高さに統一されています。この140㎝という高さは、ちょうど人が立ったときのアイレベルに合わせたものです。
一般的に、床から60㎝~150㎝の範囲は「ゴールデンゾーン」と呼ばれており、視線が自然に向かうため、最も見やすい位置とされています。店舗の陳列棚などでも、このゴールデンゾーンを意識した配置がよく見られます。特に140㎝という高さは、普通に立った際の目線に合わせた絶妙な寸法です。
このように、リッツ・カールトンでは、額縁や鏡の設置にも細やかな配慮が感じられます。すべてが140cmに統一されているなんて、さすがのこだわりですね。美しいだけでなく、機能的にも計算された設置方法に感動しますよね!
※全部測っている私も私だが(笑)
シンプルさが魅力:リッツ・カールトンの照明と空間デザイン
リッツ・カールトンのお部屋には、天井照明が一切ありません。それでも、ベッドサイドのスタンドライト、デスクランプ、廊下に設置されたスタンド照明があれば、十分に明るさを感じます。照明の数は少なくても、その配置や雰囲気が部屋全体を心地よく包んでくれます。
さて、そんなふうに部屋をざっくりチェックしてみると――
シンプルな白いストライプ柄のシーツ、分厚いタオル、満足できる水圧のシャワー、そして、香りのよいボディクリーム。どれもリラックスするには申し分ない要素ばかり。まさに、くつろぐための理想的な空間です。
ところで、個人邸のお客様から「ホテルのような寝室にしたい」というリクエストをよくいただきます。そこで「ホテルのような空間」とは何かと考えると、私が思うに、答えはとてもシンプル。
“余計なものがない” ということ。
余計なものを排除し、必要なものだけを美しく整えた空間こそが、ホテルらしさを作り出しているのだと思います。
というわけで、今回のホテルレポートはここまで!お付き合いいただき、ありがとうございました!
おまけ・ルームサービスで朝ごはん
ルームサービスで朝食をいただきました。食器類はすべてノリタケ、シルバーはドイツのHEPP社。朝からおいしかった!
(2013.5 宿泊記)
(2024.10 リライト)
リッツカールトンって、ビジネスにおいても参考になることがたくさんあります。こちらの本はおすすめっ!
それにしても旅行いきたくなりません?!
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