岩井勇気のエッセイを読んで、ブログの存在意義について思う。
世の中の親は基本的にみな「親ばか」である。
「親ばか」は決して悪いことではない。
「親ばか」フィルターを通してみた我が子は
天才で、才能に溢れていて、個性的で、かわいくて、キュートで、性格が良くて、サイコーだ。
「親ばか」で何が悪い。
例えば2歳児がうまれて初めて模写した新幹線がこれだったとしても
すごい!天才!
ねぇパパみて!
今日この子がこんな絵を描いたよ!
青と黄色!ちゃんと反映してるのすごい!と大騒ぎである。
他人からしたら「そらまめ」にしか見えなくても、だ。
ちいさな手にペンをもって無邪気にスケッチをする姿がサイコーに愛おしい。
きゃーきゃー喜ぶ親の姿を他人がとやかく非難する筋合いはない。
「親ばか」なんてみんな言われなくたって自覚しているのだから。
・・・そんな時代もあったなぁ。
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2002年からホームぺージを持つようになって
初期のころは「BBS(掲示板)」を置いていたのだけれど
ほどなくして「ブログ」というものが流行りだした。
ウィキによると、日本におけるブログの普及は2002年ごろから始まっていて、
2004年に急増して利用者数が2000万人を超えたというのが総務省の発表だ。
私がブログをスタートさせたのもまさにその時期だ。
私はなんどかアドレスを引っ越しをしているので
当時のブログはもう存在していないのだけれど
子育てにまつわるネタも多かったように思う。
インテリアのことも書いたけれど、子供のことも書いた。
きちんとカテゴリーにわけるでもなく
散文的に雑多に書き連ねているのは昔も今もたぶん変わらない。
ウェブ上のログ(log=記録)だからウェブログ、縮めて「ブログ」になった。
BBSから移行して、ある程度の時期までのブログは
コメント欄がサイト来訪者とのコミュニケーションの場になっていたと思うのだけれど
いつのころからかコミュニケーションの主役はSNSへと移り
ブログはコミュニケーションの扉を閉じて一方的にネタを蓄積しておく場になっている。
きちんと整理されコラムとして成り立つような内容であれば
「note」なんかに投稿するほうがいまの主流のような気もするし
短いつぶやきならSNSのほうがいいのだろう。
すると、2020年的なブログの立ち位置としては
どうにも中途半端でやり場のない売れ残りのような話
を書くのが正しい姿のような気もしなくもない。
どうしてこんなことを言うのかというとこの本を読んだからである。
なにげなく手に取った、お笑い芸人のエッセイ。
タイトルにあるとおり「事件は起きない」ので
とりたててテレビで放送される際に話すようなエピソードではない。
どちらかというラジオ的ともいえる他愛のない日常なのだけれど
「岩井勇気」のフィルターを通して言葉にするとこうなるんだなぁというおもしろさ。
個性がギュっと詰まっている。
エッセイを読んで、それで、私はふと、初期のころの自分のブログを思い出したのです。
なんか初心に帰るのもいいかなぁ、なんてね。
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