ENSO ANGO エンソウアンゴ (京都)

2018年にオープンしていたENSO ANGO(エンソウアンゴ)

京都にはリゾート系の大きなホテルから
個人レベルのゲストハウスまで
行くとこ行くとこ宿泊施設だらけで
その乱立ぶりと激戦区たるやびっくりするのですが、
それと同時にまた、
デザイナーズからカプセルまで・・・
どんなホテルが登場したっていまさら驚かないよね!っていう。
一通りもうアイデアは出尽くしているんじゃないかと思えるこのエリアで
何か特徴を出そうとするのはもはや困難だろうと思うのです。
そんななか・・・!

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分散型ホテルという新しい形をとったENSO ANGO
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分散型ホテル(=ディスパースト・ホテル/dispersed hotel)は、
そもそもはイタリア発祥のモデルのひとつなんだけれど
「町全体をホテルにする」というコンセプトのもと
宿泊、飲食、浴場などの施設が分散している形態。
ひとつの建物内で完結しないので
外に出て食事に出たり、おみやげを買いに行ったり・・・
地方だと空き家解消や地域活性化に繋がる可能性を持っているとして
注目されつつあります。

 

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ENSO ANGOの名前の由来は、
ENSO…禅における書画のひとつである「円相」と
ANGO…僧侶の修行である「安居」から
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全体のディレクションは故・内田繁を継承する内田デザイン研究所。
5棟で構成されるホテルはそれぞれに異なった客室タイプにしてあって
日比野克彦、寺田尚樹、安藤雅信、といったアーティストが参加をしています。

5棟の中で、私が選んだのは、
スイスの建築事務所「アトリエ・オイ」が担当した 富小路通Ⅱ 。
彼らが日本で初めて実現した空間インスタレーションです。

ラウンジには早速アトリエ・オイのモビール(美濃和紙)が天井から咲き誇って
お出迎えをしてくれます。
これね、大好きなんですよ、私。

 

 

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ちなみにアトリエ・オイの照明器具は
フォスカリーニ(ルミナベッラ)あたりが取り扱いをしています。

 

 

 

竹やら和紙やら、日本的な素材を採用していたりするので
なんだか親近感がわきますよね。

 

 

私がアトリエ・オイを知ったのは2015年のスイス展を見て以来でして、
実はあの日からずっと、アトリエ・オイに恋しています。

スイス展と、DUKA展

いろんな展示会やイベントを見に行って 「あとでブログのネタにしよう」と思いつつ そのまま脳みその中に埋もれてしまったものがいくつもある。 まぁ、それはそれで「自分…

アトリエ・オイのホテルができたと聞けば
行かない選択肢はないよね!
・・・ということでお泊りしてまいりました。

(前置きが長いね)

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さて、お部屋のほうはというと
このような、非常にさっぱりとしたシンプルな空間でございました。

白、ダークブラウン、グレー。
モダンな色で統一。

 

スタンドライトも、アトリエ・オイのデザイン。

窓回りは、レースのカーテンに
ニチベイのハニカムシェード。
(ハニカムシェードは、六角形のハチの巣みたいになって空気の層ができるので
断熱効果やちょっとした吸音効果が期待できます)

この、ニチベイのハニカムは、リバコトレーディングオリジナルの別注生地が採用されています。
ちなみにカーペットも同様に別注で、ナイロン糸なのですが麻素材をイメージして作られています。
2018年のアジア・オセアニアエリアで建てられたホテルのインテリアデザインアワード、
及びグッドデザイン賞を受賞したそうですよ。
(担当者:談)

 

(それにしてもなんかわからんけど、やたら操作感が重かったんだけど・・・なんで?)

 

ザクっとしたカジュアルなベッドリネンに、
同じくザクっとした織り感のある、グレーのベッドライナー。

クッションは斜め45度にして
とんがったところを下にセッティング。

ヘッドボードの高さは、900㎜でした。

テレビは壁掛け。

 

壁掛けテレビの取付位置の高さは
テレビの中心が床から1300㎜でしたヨ。
アイレベルに合わせた位置です。

 

水回りも、奇をてらわず室内と同調のテイストで
非常にシンプル。
グレーとアイボリーのタイル張りでした。

今どきホテルはバスルーム不要で
こんなふうにシャワーブースだけのお部屋も人気です。
アメニティは、日本のホテルでは当たり前のように必ずある「歯ブラシセット」さえも
置いてありません。海外基準な感じだよね。

トイレと続きの空間なので、タイルも統一です。

 

天井から降ってくるレインシャワー。
個人的にですが(そしていたるところで何度も言うが)
私はこれが嫌いでしてね。
全然いらん機能なんですよ。

蛇口ひねるときに絶対に間違えて
冷たい水が・・・ひゃー!って頭からかぶるハメになるので
いやなのだ。
誰が何と言おうが、必要ないのだ(苦笑)

ホテルの室内で、
ここまで潔くアートも絵もないのも珍しいなぁとも思ったのですが
本当になーーーーんもない壁面。

部屋のスイッチやモニター類が
すべて少し低めの位置に設置されていました。

センター(中心)で床から1000㎜

公益社団法人「全関東電気工事協会」では
スイッチの取付位置の標準ガイドを提示しています。

照明用スイッチを設置する一般的な高さは
床面より110~120㎝が適しています。
※ただし、高齢者を配慮した住宅の場合は
床面より90~100㎝とし、
ドアの取っ手などと高さをそろえることを
おすすめします。

ENSO ANGOのスイッチ類は
ユニバーサルデザインな取付位置だと言えます。

 

さっぱりとしていて
とても過ごしやすい空間です。

 

お湯を沸かし、
自分で持ち込んだ抹茶ラテを溶かして飲む。

 

コップもアトリエ・オイでした。

チェックインカウンターと、BAR

 

朝ごはんは2か所選べまして
1階のダイニングスペースならバイキング形式。
こんな感じです♪

 

もうひとつの朝食会場は、
宿泊者しか入れない離れの別棟。
こんな門をくぐり

 

こんな玄関をあがり

こんなスペースで

京都のおいしーー朝ごはんをただくことが出来ます。
(この日は、西京焼きと湯葉鍋など)
(写真はないのよん♪)

分散型ホテルならではの楽しみかた。

というわけで

アトリエ・オイ好きの私が
大満足なお宿でございました。

(2020.12 宿泊)

 

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