インテリアライフスタイルTOKYO 2019(東京ビッグサイト)
2019.7.17~2019.7.19までの3日間、
東京ビッグサイトで開催されていたのが
インテリアライフスタイルTOKYO.
オフィシャルサイトの言葉をそっくりそのまま書いちゃいますと
アジアの中心 東京に心動かすデザインが集い、
半年先のライフスタイルマーケットを共創していく国際見本市です。
700を超える出展企業、
2つのホールと、1つのアトリウムという会場構成になっていました。
■ゆっくりじっくり見るなら、食事も含めての5時間
■駆け足でみるなら2時間半
■観たいブースだけに集中して、誰とも話さず、ポイント的にザッピング徘徊なら90分。
そのくらいの時間があれば回れます。
#三宅基準
では早速、
インテリアライフスタイルTOKYOの視察レポートをお届けします!
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この展示会はライフスタイルにまつわるあらゆるジャンルが出展されています。
大きなものは家具類(昔は車もあったような気がするのですが最近は全然なくなりましたね)
小さなものは箸置きやえんぴつ、画びょうのようなものまで。
(カラフルな色展開。タオルを極める今治の会社、創業100年の㈱藤高さんのブース)
こういったものを買い付けにきた百貨店やインテリアショップ、ネット販売担当などのバイヤーさんと、
作品を世に送り出したい若きデザイナーや各メーカーさんたちが商談を行う場です。
私の立場は、インテリアデザイン・インテリアコーディネーター枠で入場しています。
小売りをしていない(お店を持っていない)ので仕入れをしに行ったのではありません。
私の目的としては難しい言葉でいうと
市場動向調査、ということになります。
(そんなに難しい言葉じゃないぞ)
簡単にいえば
なんか面白そうなのねぇっすか~って、
ぶらぶらぶらぶらと見に行っただけです。
なにか気にいったもの、これ欲しいなぁと思ったものは
仕入れの交渉をするのではなくて
こでどこで買えますかー?
という入手経路を確認するような感じのやりとりになります。
そうやって頭の引き出しにいれておくと、
お客さんにインテリアコーディネートの提案をする際に
そういえばあんなのがあったはずだなと、引き出せるのです。
以上を踏まえていただき、さて、インテリアライフスタイルTOKYOです。
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最初に足を踏み入れる空間はこの「アトリウム」。
今年は山田遊さん(元・IDEE、現在㈱メソッド代表取締役/フリーランスのバイヤー)が空間ディレクションを行い、
「The Corner Shop」と題してイギリスの街角のどこにでもある店舗をイメージし、
スタッフと来場者との間に会話がうまれる動線、陳列など、実店舗に活かせるヒントをちりばめた
そんな空間づくりとしたようです。
ちなみに山田遊さんのウェブサイト、めちゃくちゃおしゃれ!必見!
トップページ一瞬「え?」ってなる(笑)
http://wearemethod.com/
各出展ブースの合間には、商談に使えるテーブルの配置。
ダンボール家具になっているのがおもしろいでしょ。
私が行きましたのは最終日、つまり3日目だったのですが
わたし、きれいなところだけしか写真に収めていませんが
実際にはあちこちボロボロになっていました。
もうね、くったくたの、ベコンベコンの、ぺしゃんこのペ、です。
ダンボール君、3日間、お疲れ!っていう感じです。
歩き疲れた体を休める、カフェ。
ビールケースを積み重ねて
結束バンドで固定。
そして、ダンボールのカウンター。
これはこれでおしゃれ。
#おしゃれなのか?
#おしゃれって言いきっちゃえばおしゃれになる
さまざまな作家さん、デザイナーさん、クリエイターさんが作品を展示し、
販路を見出そうと3日間、ここで勝負をかけておられます。
(富山県高岡に生まれた新しいブランド、NAGAE+(ナガエプリュス)さんのブース)
(商品ではないけれど、展示が可愛かった(有)マルヒロさんのディスプレイ。古いカセットデッキが棚になっている。佐賀県の波佐見焼を扱うメーカーさん)
波佐見焼とボリス・テレゲン(アーティスト)がコラボした花器とか
めちゃめちゃかっこいい。摩天楼の建築みたいでしょ!?
マルヒロさんのオンラインストア、ぜひ見てみて。
https://store.hasamiyaki.jp/html/page62.html
これはコンクリートを固めてハートの形にしたもの。
建築家たちが東日本大震災のチャリティーバザーとして
当時、事務所にあった材料で即興的に製作し、売っていたもの。
あれから月日が流れ、
当時のものより質感と表情を柔らかく作り直したのがこれなんだそうです。
強い建築を作るためのコンクリートという素材ですが、
わたしたちのハートより強いものなんか存在しないよね、というメッセージが込められています。
インテリアライフスタイルTOKYO.
今年、キーワードとして私のアンテナにひっかかったのはストーリーがあるということでした。
時代によって「デザイン」が全面に出ている時もあるし、「コンセプト」が重要だぞ~という時もあるんだけれど、
今年は、とにかく・・・それはストーリーがあるというキーワードでくくれるんじゃないかなぁと思いました。
展示会場を回った一つ一つ全部をここで書き連ねませんが
特徴的な(・・・と私が感じた)3つのブースと、
超個人的にピックアップした4つのアイテムを
今年の視察レポートとしてご紹介したいと思います。
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No.1
コンセプト統一の異業種コラボ
SO-EN(双円)
一見、器の展示です。
ふらーっと通り過ぎそうになって、
だけど一瞬「ん?」と気になったので足をとめました。
アエテ株式会社さんというデザイン会社の出展なのです。
デザイン会社がブランドホルダーという立ち位置になり、コンセプトを統一し各メーカーに商品を製作依頼したという、
双円(ソウエン)は新たなものづくりのプラットフォーム。
1ミリも違わない共通のデザインをシビアに守り、
異業種のメーカーが製品化し、それぞれに販売をしている。
ガラスは、千葉県九十九里町に工房を構えるガラスメーカーの「スガハラ」
錫は、富山県高岡市の鋳物メーカーの「能作」
磁器は、愛知県瀬戸市の陶磁器メーカーの「NAGAE」
木工のは・・・あーんごめんなさいメモ忘れ。
ぴったりのサイズで作られているのでスタッキングもできます。
これってさ。
私がデザインをした全く同じ形の靴を
ルイヴィトンが革で作り、
NIKEがキャンバス地で作った、みたいなことだよね?
コラボレーション・・・っていうと、
AとBがくっついて何かをやる、ということは
いままでにいくらでもあったと思うのですが
ブランドホルダーの存在がまず頭に立って、
AとBとCがブランド(デザイン)をシェアするという発想のコラボ。
なにかちょっとヒントになるのでは!
No.2
職人技術を未来へつなげる
西部木工
ん?なに?建築?と思って引き寄せられました。
金物を一切使わない伝統的な木組み。
ある外国の方は
「JINJA?」と足をとめ
ある外国の方は
「MIKOSHI?」と足をとめるそうで
どっからみても彼らははこのアイテムを
The・JAPAN
ととらえます。
西部木工さんは家具屋さんなのです。
食べていくために必要なプロダクトを日々製作して世に売り出しているけれど
それだけじゃだめなんです、といい
立ち上げたのがこの「ARTISAN」のシリーズ。
カンナをあてる。
刃物を磨く。
昔から伝わる職人の技術は
使っていかないと衰えていき、また、失われていく。
そうならないために、
技術を保つためにこれらのものづくりをしているのだといいました。
杉の木に、藍染を施しアクセントに。
カタログが、カッケーです。
BARのカウンターに採用された事例写真を拝見しましたが
インテリアデザインにとりいれた姿、めちゃくちゃかっこいい。
技術を守るために、作る。
未来を描くためには過去をきちんと引き連れていくこと。
ちょっとヒントになると思いませんか。
No.3
難民の経済的自立を促す
MADE51
1954年と1981年に「ノーベル平和賞」をした
UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)という団体があります。
世界135か国で活動している、難民の支援団体です。
日本で生活していると、難民問題って「よその国の話」のように
とらえてしまう人も少なくないかもしれませんが、
政治的な迫害のほか、武力紛争や人権侵害などを逃れるために国境を越えて他国に庇護を求めた難民は
世界に7000万人もいます。
彼らの経済的自立を促すために
MADE51というブランドを立ち上げ
彼らが持っている技術を商品化し、きちんと流通させようとしている活動が
ついに日本にも初上陸、それがインテリアライフスタイルTOKYOへの出展でした。
クオリティやデザインは二の次で、
「これは難民がつくったものです。だから買ってください」にしかならない
価値がないものづくりにはしたくなくて、
きちんとクオリティが担保されたものを
市場の流通にのせることが大事ということです。
ものづくりや、トレンドなんてものには
必ずや世界情勢がリンクしています。
どこかになにかがくっついているはずなので
分析してみることには意義があるかもしれません。
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以下は個人的アンテナにひっかかったピックアップアイテム。
1)柿下木材工業所(飛騨高山)の照明器具
岐阜の木工技術を活かしたオリジナルの照明ブランド「MOARE」
柏木工さんのショールーム内などで取り扱っているそうです。
2)瀬戸内デニム(広島)のデニムカーテン
新柄をチェックしてきました。
色落ち系、ダメージ系、それからストライプ柄など
なかなかかっこよさげです。
デニムのラインナップが充実してくると
今度は「カーテンこんなにかっこいいんだからカーテンレールも普通じゃだめでしょ」ってなるのは自然な流れで、
アーティストさんとコラボして作ったというカーテンレール(14万円)が
かっこいい。
3)MOTOMのスライド式ミラーライト
オリンピア照明㈱さんが展開している「MOTOM」ブランド。
ポーランド製のこれ、手前に引き出すと勝手に灯りがつくというミラー。
価格が10万ちょいっていうのも意外に安いし
なによりデザインがいい。
13秒の動画です。
動きをチェックしてください♪
↓
4)トワルドジュイのスタンド照明
輸入照明器具加工・卸販売、クラシカ株式会社の坂部さんとツーショットです。
トワルドジュイの生地を貼りこんだこのスタンド照明
↓
半分にぶったぎってあるデザインなので(笑)
壁に寄せぎみに置けて、おすすめです♪
以上でーす。
長文、お読みいただきありがとうございました。
海外の展示会だと、
コラムニスト・ブロガー枠で報道ジャーナリストとしてのプレスチケット入手できるのですが、
日本の展示会でも、私、プレスチケットで入ってもよくない??(笑)
▶最後までお読みいただきありがとうございました
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