AVATAR ROBOT CAFE【DAWN】ver.β

東京の日本橋に6月にオープンした、CAFEがずっと気になっていた。

DAWN(ドーン=夜明け) CAFE

ようやく、予約をして訪れた。

(交差点のところにあって、わかりやすい場所)

一見、普通のカフェである。
いや実際、手前側はふつうのカフェなのだ。


店の半分、奥のスペースは「完全予約制」になっている。
DAWN CAFEの本体は、この予約制のスペースにある。


ロボットカフェ。

そう。
ロボットカフェなんだけれどね、
AIでプログラミングされたいわゆるロボットじゃなくて
人間が遠隔操作をしているほうのロボットだ。

席に着くと、小型ロボットOrihimeがいる。
手が羽のようでかわいい。
(これは、まだ魂が入ってない状態)

しばらくするとOrihimeの目が光り、
いらっしゃいませ!と声がして、
画面には一人の女性が映し出された。
(息子と私)
(私にまでモザイクかける必要はないかw)

最初はシステムがよくわからなくて少し戸惑った。
なるほどそうか、Orihimeに向かって話をすればいいのね?
Orihimeが接客してくれるということなのね?

我々はOrihimeというロボットに向かって会話をしているのだけれど
実際にはロボットではなくて
私たちのテーブルの接客を担当してくれる泉さんという女性と会話をしているのだ。

泉さんは早速、メニューの説明をしてくれた。
どれもおいしそう、さて、どれにしよう♪

オーダーを通したあと、
泉さんは少しおしゃべりに付き合ってくれた。

泉さんは、ここ東京にいない。
大阪のご自宅からアクセスしていて、
Orihimeのパイロットとしてこのカフェで働いているそうだ。

泉さんは、ほんのちょっと指先と、目しか自由に動かせないという。
(滑舌が悪くてごめんなさいとご本人はおっしゃっていたが、十分に
というか、普通におしゃべりできていましたよ!)

ベッドの上にいる泉さんは、
視線でパソコン入力し、Orihimeを操っている。
優しい口調で、明るい人という印象だ。
(泉さんのインスタをフォローしたよ♪)

目を酷使するから目が疲れるよねー!なんて話は、
スマホばっかりやっている私とさして変わらない。

しばらくすると、
120センチの身長のOrihime-Dが
飲み物を届けに現れた。
(みんなで記念撮影!)

Orihime-Dのパイロットはけいちゃんという女性。
けいちゃんと泉さんも「お疲れ様ー!」なんていって
お互いに会話をする。

店内には補助的に(?)
生身の人間が数人働いているが、
基本的にはOrihimeとOrihime-Dが接客を担当している。

なんかおもしれー。

Orihimeのパイロットはみんな、
重度の障害を抱えていて体こそ身動きがとれないが、
社会とのつながりを求め、人の役に立ちたいと願って
こうやって働いている。

時間制なのでいつまでもいつまでもいるわけにはいかないのだけれど、
居心地の良いとても良いカフェだった。

(というか、ご飯が普通に、めちゃうま)

Orihimeを開発したのは
吉藤オリィさん。
(たぶん、時々テレビなんかで取り上げられている)

1センチ先にも自分で動くことができない重度の障害をもった人たちが
カフェで働いている(しかも接客!)という夢のような世界。

様々な制約があったこれまでの時代からの「新たな夜明け」の意味を込めて
DAWN CAFEはうまれた。
試行錯誤を繰り返しいまもそれは続いている。

DAWN CAFEのサイトにはこう書いてありました。

世界最先端の失敗をぜひ見届けよ、と。

外出ができないことによる一番のデメリットは
出会いと発見がないことだ。
「人類の孤独の解消」をミッションとしている吉藤オリィさんの挑戦は、
世界中の寝たきりの人だけでなく、
引きこもりの人、
コロナ禍の不自由、
新しい社会の形、新しい生き方を考えさせてくれる
とても有意義なプロジェクトで、
すごく興味があるし、なんていうかな、希望があるし、
オリィさんという天才の正しい使い方のように思います。

DAWN CAFEに行くと
この世の中のあり方について
何か思うことがあると思います。

DAWN CAFE
https://dawn2021.orylab.com/