iphone11で撮るドイツの旅 その2「ドーマー窓のあるおとぎの国の街並み」

あてもなく散策するのが好きなので、
住宅街をぶらついたりします。

このあたりは、フランクフルトの中心街から外れ、
マイン川を渡った反対側の地域でして、
かつては、漁師、職人、日雇い労働者などが住んでいた地域と聞きましたが
いまは富裕層なども暮らしています。

ドイツの人は、窓ガラスが汚れているのをとても恥ずべき事と考えるそうで、
どこのお宅の窓を見てもピカピカに磨かれています。

窓越しに見えるインテリアなんかを楽しみながらガン見していたのですが
とはいえ、個人邸を勝手に撮っちゃってるわけなので
写真の掲載はちょっとだけにしておきます。

クリスマスツリーを地で行くような大きな木。
2階建ての住宅よりも背が高く、ビルの隣、住宅の隣、マンションの隣など
ニョキっと生えているのがなんとも不思議な景色でした。

この時期だからなのかわかりませんが、
いたるところのごみ置き場に無造作に切り落とした枝が捨てられていたのですが
これ拾って持って帰って、普通に、クリスマスツリーに使いたい!みたいな。
立派な枝だらけでした。

冬のドイツですが、意外に(?)緑が茂ってるんだなぁということと、
外壁や樹皮などに苔が多いので
そこそこ湿度も保たれているのかなぁと思いました。

 

てくてくてくてくと、1時間ほど散策。

それにしても、樹木と建物とのマッチングがとても素敵で、
おとぎの国のようだな景色だと思いません?
垂れ下がった枝、煙突のある建物、まるで絵本の世界です。

国土交通省が調べた世界における無電柱化率のデータを見ますと、
パリとロンドンでは2015年の段階で「100%」で、
ドイツでも「95%」が無電柱化されています。
それに比べて、日本(東京)の無電柱化率はたったの「7%」!

そらぁ・・・街並みも違うわな、と。

 

 

さてこうしてぶらぶら街を眺めていると
やたら気になって仕方がない光景がありまして。


違和感、感じますでしょうか。
あれ?なんだろう、なんか、違うぞって思ったのが
ドーマー周りのうろこ瓦のたちあがり。

屋根の上に、ぴょこんと突き出して乗っかっている窓を
ドーマーと呼ぶのですが
(家の顔におしゃれなアクセントを与えますし、
採光が確保されるので、日本でも輸入住宅にお住まいの方は採用されているのではと)

普通は、入隅で見切るこんな感じの施工ですけれど


(ドーマー窓の例)


(ドーマー窓の例)

フランクフルトの住宅街で見かけて、
私が気になってしょうがなかったのはこれなんですよ。

同素材で立ち上げて、もりもりと盛り上げている!

ここも。


あそこも。

あちこちの屋根がこんな感じに、
瓦がもりもりと立ち上がって、独特な曲線を描いていたので
なんだこれー!
めちゃくちゃおとぎの国みたいじゃんか!と
気になってしょうがなくなりました。

瓦はいわゆる「うろこ瓦」といってスレート素材(玄昌石で、黒色の緻密な薄板状の粘板岩)だというのはわかるのですが

※うろこの形をしたスレートは、日本だと例えば神戸の「うろこの家」などが有名ですね。
(神戸異人館HPより)

うろこ状のスレート瓦は、ドイツ在住の方にきいたところによると
フランクフルト近くのワインの産地であるラインガウ地方(リューデスハイムから東方向へライン川に沿ったあたり)でもよく見られるのだそうです。
昔はワイン製造のためにブドウ畑開墾するとき、土壌にこのスレート岩盤が出てきたのだそうで、
軽くて水捌けが良いので屋根瓦として活用されています。

スレートの屋根は、日本とドイツではその施工方法に違いがあって
ある人が、こんなブログがあるよと教えてくれました。
日本とドイツのスレート屋根を比較しました! 長寿命住宅のドイツの屋根に学ぶこと多し!

屋根って谷部が最も雨漏りしやすいから、
マイスターが手間をかけて、幅の狭いスレートを付き合わせてアール形状に仕上げたりするのは
屋根を長持ちさせる技なんだと思います。

なので・・・うろこのスレート瓦をもちろんドイツでも
普通に施工しているおうちも多かった半面、

 

 

普通にこうじゃなくて

こう、っていう

(絵がへたすぎる)

そんな施工も多かったので
なんか生き物みたいでかわいくてしょうがないのですよ。

あとでネットで検索してみると
ドイツの景色の中にはまぁまぁこの「スレートもりもり」が見つけられるのです。


(どこかのお土産物屋さん)

(どこかのお城)


(全然関係ないけど、それにしてもドイツはお城がかっこよすぎてビビる)
(これはエルツ城)
(行ったことないけど)
(検索の寄り道)

まぁそんなわけで、
■ドーマー窓(もしくは煙突)に
■スレート素材のうろこ瓦をもりもりにたちあげる施工
■垂れ下がる樹木の街

それらが重なった景色がおとぎの国のようで
本当に素敵だったよ、という話です。

日本に戻ってからiphone11の写真を確認したら
なんだかその景色を私はほとんど写真に撮ってなかったようで
(肝心なところ、撮れよ!!)

目と心に焼き付けておきました。
・・・っていう、
いいとこひとりじめかよっていうオチですんません。

 

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余談ですが。

ひとりで楽しんでいるドイツですが、
わたしドイツ語なんかまったくわかりません。
イエスとノーすら知りません。
唯一口にできるのはダンケシェーン(ありがとう)だけです。

ですので、看板なんかあったって
なにが書かれているのかまったくわからないのですが

スマホの、グーグル翻訳カメラをかざせば

ドイツ語を日本語に訳してくれるので
ほんと、スマホって優秀!

電車にも普通に乗れますし、
わかんなきゃその辺の人に英語で話しかければなんとかなります。

 

(といいながら、英語もあやしいのだけれどw)

 

日本にいて、外国の人に道を聞かれたとき。
その人が日本語ができないからといって
(なんだこいつ、日本語できないのかよ、ばかじゃん)
なんて思わないし、むしろ
何をいいたがっているのか聞き取ろうって思いますよね。
それと同じで、
外国に行って、つたないカタコト英語で話しかけても
まったく恥ずかしく思う必要もなくて、
どの国の人も一生懸命聞き取ろうとして助けてくれますから
多少、言葉に自信がなくてもなんとかなります。
(旅行程度のことなら、ね)

 

 

ドイツ旅行記
1)iphone11で撮るドイツの旅 その1「金融と産業の中心地フランクフルト」
2)iphone11で撮るドイツの旅 その2「ドーマー窓のあるおとぎの国の街並み」
3)iphone11で撮るドイツの旅 その3「恒例・ホテルのインテリアチェック」
4)iphone11で撮るドイツの旅 その4「ハイムテキスタイル2020ダイジェスト版」
5)iphone11で撮るドイツの旅 その5「」