japantex2019レポート②~来場者目線バージョン~
第38回JAPANTEX2019が閉幕となりました。
来場者数4万人だったそうです。
私は出展者側の人間として3日間ここにいましたが
なんとなく・・・2日目が一番にぎわっていたのかな?という印象ですが
さて、どうだったのでしょう。
私も出展ブースを抜け出して、ひととおり会場を回りました。
ザーッと駆け足だったので細かいところまでは見れていないと思いますが
インテリアコディネーター目線での私の心に残ったものだけ10個、ここにシェアしておきたいと思います!
①TECIDO
まず会場で目を引いたのはTECIDOさんのブース。
イギリスのブランド『コールアンドサン社』の壁紙なのですが、
フルーツの輪切りがとっても印象的でした!
※ウェブサイトにもデータが掲載されていますので
ぜひご覧になっていただきたい。
1本48,000円、なかなかの価格の壁紙なのですが
これはかわいいよね!
コールアンドサンは、TECIDOの社員さんも一押しのブランドです。
以前、私のオンラインサロンのオフ会の席で、
TECIDOさんには(オンラインサロンメンバーのためだけに♪)特別セミナーをお願いしたのですが
その際にもコールアンドサンの魅力をたっぷりとご紹介いただいていたのです。
このフルーツ柄は、コールアンドサンの中の「フォルナセッティ」のシリーズ。
フォルナセッティはご存知、イタリアの 画家。
1988年に亡くなっている故人ですが、インテリアデザイナーや彫刻家としても知られていて
生涯で6万点を超える作品を残したと言われています。
一度見たら忘れられない?この顔が特徴です。
ロンドンの高級ホテル「クラリッジ」のロビーにも
フォルナセッティの置物がありました。
(クラリッジでお茶する息子(当時16歳))
※あ、ちなみに全然関係ない話ですが、いまだにいろんな人に言われ続けている
うちの息子のバカ話(アクセスの多い記事)はこちら
↓
ロンドンのおみやげ話番外編/息子バージョン
英国の美術館「ナショナルギャラリー」 ゴッホやダヴィンチ、ティツィアーノ、フェルメール、モネの絵を一通りみて 最後に通った土産物エリアで足を止める息子。 ポスター…
私の部屋の一角にもフォルナセッティのパネルを飾っています。
というわけで、フォルナセッティっちゅー画家(デザイナー)の作品は
インパクトがあるので人目を惹きます。
そのユーモラスなエッセンスをふんだんに取り入れた楽しい壁紙が
TECIDOさんのブースでみることができました。
フルーツつながりで言います。
オンラインサロンのメンバーさんが東京ビッグサイトに差し入れを持ってきてくださいまして・・・
こんな紅茶をいただきました。
(どうもありがとう!!!!)
家で早速飲む。
瀬戸内レモンの香りがとてもさわやかで楽しめます。
フルーツの輪切りってかわいいよね!っていう話。
はい、ジャパンテックスの話に戻しましょう。
②FABRISTA
こちらはFABRISTAさんのブースです。
FABRISTAさんは東京の五反田にショールームを構えていらっしゃいます。
そのショールームから「bluebellgray」のブランドごと
ごっそり商品を全部この展示会に運んできたという・・・
えっ?店はいまもぬけの殻かよ?っていう(笑)
来年の春あたりから出回る新柄だそうです。
ここにもフルーツ。
やさしく明るい色合いのボタニカルに
フルーツが合わさるのがトレンドにくるのかな?どうでしょうか。
明るくハッピーな色合いだったので
目を引くブースでした。
③デジタルプリントエリア
こちらはデジタルプリントエリア。
デジタルプリントエリアはいつも、
商材をポンと置いておくだけというのはやらなくて
施工実演やセミナーや今年はアーティストを呼んで
リアルタイムでの創作風景をみせるなど
積極的な「実演」タイムを取り入れてブースを盛り上げています。
私が通りがかったときにはちょうど本田榮二先生のセミナーが始まったところでした。
「風が吹けば桶屋が儲かる」という、
江戸時代あたりにできたことわざがありますよね。
ざっくり説明すると
風が吹く
↓
砂埃が舞い上がる
↓
目に砂が入って失明する人が続出する
↓
失明した人が職を失い、三味線奏者になる
↓
三味線がバカ売れする
↓
三味線の弦(猫のひげを使用)のためにやたら猫が捕獲される
↓
猫がいなくなって町中にネズミが増える
↓
ネズミが桶をかじる被害が続出する
↓
桶がバカ売れする
↓
桶屋が儲かる
ていうやつです。
一見無関係のようでいて、
物事って理由があってつながってるんだぜって話ですが、
なんで唐突にこの話をしたかといいますと、
インテリアの歴史もそうだよ、ってことなんです。
私たちがいま「インテリア」ってイメージする
壁紙だとかじゅうたんはいったいどこの地域で発生して
(それはヨーロッパのこの4つの地域だとズバリ本田先生は言ってます)
最初はどういう状態で、
何が起きた(気候や疾病や政治情勢など)からこういう流れになって
だからこんなふうにニーズがうまれて
そうしてこんなことが起きて
だからこれにつながっているんだよ。
・・・というお話を非常に分かりやすくおもしろく説明をしてくれている
セミナーでした。
セミナーが聞けなかった人には、ぜひこの本をおすすめしておきます。
本田先生の本はたぶんこの業界の人には必読。
インテリアツアーも企画されていて募集中のようですので
来年の1月、ドイツに行ってみたい方はぜひどうぞ。
(私は前回参加させていただきました♪)
(クリックするとツアーの宣伝ページにアクセスします)
↓
ICI 欧州インテリア視察&研修ツァー2020 のご案内
④学生さんたち
ジャパンテックスは、企業ブースの他に、
学生さんたちのコーナーが毎回設けられています。
美大生の作品、工業高校のインテリア科の作品、
インテリアスクール生の作品など。
デザイナーの卵がここにいて
それらを見るのも毎回楽しいのです。
群衆を表現していた作品。
⑤NIF40周年企画
ジャパンテックスの運営をしているNIF(日本インテリアファブリックス協会)が40周年なんだそうで、
これまでのアーカイブを展示したコーナーがありました。
会場の端っこにひっそりと存在していたので
もしかしたら見逃した人もいるかもしれません。
私、実は今回のジャパンテックスで一番良かったのがこのコーナーでした。
1979年のサンゲツの見本帳とか!
(わたし、8歳だ)
いろいろな昔のカタログがならんでいたり。
これは雑誌の広告欄ですよね。
ごめんなさい、私、「TOSO」が「東装」だったことすら知りませんでした!
弓がなくてはヴァイオリンもナンセンス
素敵なお部屋のカーテンにも
よいカーテンレールがなくてはナンセンスです
カーテンレールはなめらかな辷りをお約束する
東装のカーテンレールからお選びください
なんかしびれない?
しびれちゃうよね、昔はこんな宣伝文句だったんだなぁ。
なめらかな辷り(すべり)・・・
辷り
・・・この漢字だけでもだえる私(笑)
昔のジャパンテックスのポスターもありました。
1996年開催のもの。
スマホもfacebookもないような時代にすでに
「Like」って。
なかなか時代先取りしてたんじゃねーかいっていうね(笑)
私はこのあたりの年代からジャパンテックスに通い始めています。
そうそう!会場は晴海だったよね!
当時はインテリアコーディネーターの資格をとるのに年齢制限があって
(25歳以上じゃないと受験資格がなかったのです)
ようやく25歳になったころで、
インテリアの展示会というものに行き初めて
すごいなぁ!すごいなぁ!って思っていたころのやつです。
1998年・・・会場が東京ビッグサイトに移ってますね。
これもたぶん私、行ってたと思います。
2006年。このあたりのポスターのデザインは覚えている。
IPECとくっついてやってたんだっけ。
このアーカイヴ展示、わたしはすごく面白いと思ったのでしばらくずっとここにいたのですが、
何が残念って・・・・
どうせならポスター歴代の全部並べろや!ってめちゃめちゃつっこみたくなりました。
38年分、全部はなかったんかーーーーい!
⑥三共紙店
こちらは壁紙屋さん。
国産の壁紙で900幅。
こんなにキャッチーな柄の展開があって、
なんならもうわざわざ高価な輸入壁紙がどうのこうのとか言わなくても
国内ブランドで探せちゃう時代なんじゃない?っていうね。
カモフラージュ柄の壁紙の前で
カモフラージュ柄の衣装を着て撮影。
ほかにもたくさんかわいい柄があって素敵でした。
ウェブサイトがありますのでよかったら皆さん、ご覧になってみてください。
↓
三共紙店LIMELIGHT
⑦ギャラックス貿易
こちらギャラックス貿易さんのブース。
卸の業者さんでして、インテリアファブリックの有名どころでいうと
マリメッコを扱っている企業さんです。
新たにエッシャーのシリーズが加わったそうです。
エッシャー。だまし絵です。
ってう壁紙。
かっこいい!
なかなかいい!
普通の幾何学に飽きてる人は、もう、こっち、だよね。
⑧WINDOW PARADISE
こちらはコンセプトブース。
窓装飾プランナーとインテリアコディネーター、
2つの資格を保持している方たちが
コーディネート提案をしているブース。
今年は4名の方が展示を担当していました。
そのうちの2名分だけご紹介します。
まず、こちらは山口県のインテリア紅葉、佐々木さんのコーディネート。
古民家リノベの想定でしつらえてありました。
「シニア夫婦の理想郷」というタイトルです。
古い建物の感じとウィリアムモリスの壁紙って
とても相性がよくてなじむよなぁって今更ながら再認識。
深いグリーンとウォールナット系のブラウンでまとめているのは
み~んなに受け入れられる調和のインテリア。
グリーン・ラグに使ったイエロー、家具のブラウン・・・すべて「類似」の色彩でまとめてあって
本当に落ち着く空間に感じられました。
それに、
山口県の人が古民家で勝負してきたのも私はすごく時代をとらえているなぁと思っていて
つまり地域性は強烈なアイデンティティ。大正解の。
ストリングカーテンの天蓋使い、面白い!とかとかいろいろ刺激をいただきました!
こちらは青山のおしゃれショップ、プリムエトフの石田さんのコーディネート。
「アジアンリゾートへの旅」というタイトルでした。
石田さんが実際に経験した旅先の景色からインスピレーションされているそうです。
ブラック&ホワイトの中に、マスタードイエロー(クッション)をちょんときかせているのが
めちゃめちゃにくらしい演出なんだけど、
脇の小さな壁面にも実はイエローを使っていてちゃんと回収しているあたりがぬかりない。
腰壁やカーテンに取り入れているコンクリートグレーが上品に空間をつむいでいて、
実はこのグレーが影の主役なのかもとか私は感じたりしました。
アジアの湿った空気感も感じられる、
とても素敵なコーディネートでした!
⑨タチカワブラインド
室内の間仕切、プレイススウィングが紹介されていました。
プレスリリースは10月でした。
非常にすっきりしていて、
非常にスタイリッシュで、
操作性がとっっっても軽かった!
タチカワブラインドのプレイススウィング、これ、確かにかっこいい!
ブースには人だかりができていました。
室内間仕切、
あ、あ、あ、あの・・・あのですね・・・
三協アルミでも実はこういうのをですね・・・
取り扱っておりまして・・・。
(負けておれんぞ!w)
この話はいずれまた。
⑩オフ会
こちらは毎年この時期に開催するインテリア業界関係者の集まりで通称「オフ会」でございまして。
ジャパンテックス閉館後にぞろぞろとみんなで場所を移動して(今回は汐留)パーティをする、というやつです。
初めましての方も常連さんの方も。
たくさんの名刺交換の場でもあります。
(なんかしらんけど、階段に上がってポーズをとってみる女子3人)
会の終わり掛けに突然マイクを奪いまして
ゲリラ的に出版本の宣伝を始めた3人。
幹事さんごめんね!勝手なことして!
(言い出しっぺの企画者はYさんです!)
以上ずらずらずらーっと今年のジャパンテックスの感想でした!
▶最後までお読みいただきありがとうございました
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