補修のはなし
2016年の仕事納めは、O様のおうちでした。
以前に納品させていただいたアンティーク調の姿見ミラー、枠の一部分に塗装の剥げが見つかりまして、玄関で毎日目にする場所なので気になりますというお話を頂いておりました。
すぐに対応すべきだったのですが、ズルズルと引っ張ってしまってお待たせしてしまいまして、年末にようやくお伺いさせていただいたというわけです。
こうやって、私は時々宿題をため込んでしまうことがあるのですが、実はそれをとても反省しています。反省していますといいながらもなかなか改善に至らずいつも心の負担になっていました。今年は特に意識して改善したいと思います。
そんなわけで、塗装の剥げの話に戻ります。実は写メを撮っていなかったので、↑この画像は「こんな状態でした」を表すためにPCで加工をしたものなのですが、おおむねリアルに近い写真になっています。簡単に言うと表面のゴールドがはがれていて下地の鼠色が見えていた、というのが現状でした。
ミラーは外国製のもので、それほど高コストな商品ではなく、そしてあらかじめ「商品の仕上がりにはバラツキがありますのでノンクレームで」という注意書きがありまして、ミラーが割れてたり明らかに商品が破損しているというケースをのぞいては返品交換に応じてもらえませんでした。
ではどうしましょうか。そういうときは、補修で対応を考えます。
活躍するのは、マニキュア。
姿見の枠材のマットなゴールドに合わせて、似寄りのマニキュアを何色か用意しました。色を重ねたりブレンドしながら、なんとなくまわりとなじむように塗り重ねました。
補修後がこちらの画像です。↓
プロの補修屋さんを呼ぶとウン万円かかるので今回は私が作業をしました。
プロの補修屋さんのような完璧な仕上がりにはならないのですが、今までに見てきた補修屋さんのやり方の記憶をたどりながら気持ちをこめました。
この作業が、2016年の私の最後のお仕事でした。
とっても「自分らしいなぁ」という気がして満足だったのです。
これでどうだの施工例!
大規模な現場!
華やかなパーティ!
にぎやかな打ち上げ!
・・・そのどれでもなく、お客様のおうちで静かに小さな作業をさせていただき、美味しいコーヒーとおやつをご馳走になりながら世間話をする。
1つのご家族のお顔を見てそして1年を終える。
jay blueらしい1年の締めくくりだとシミジミ思いました。
年末年始、家でゴロゴロしている間にも、新たなコーディネートのご依頼メールやトークセミナー登壇の打診メールを頂きました。
嬉しい。そのひとことです。